2026年04月23日

子どもが自立していくために必要なこと

トップレベルを目指すためには、相応の学習量が必要であることは言うまでもありません。ピグマリオンの教材は他のものに比べてもかなり難度は高いです。カリキュラムを一巡しているだけでもとても力がついていきます。その中でも更に天辺近くにいる方は教材を何度も繰り返し、沢山の学習量を積んでいました。そういう話を聞くともっとやらなければ、と刺激に感じることも多いと思います。

現代では、モチベーションを高めて行動を促すサービスが数多く存在し、パーソナルジムのように「環境の力」を活用することで成果を出す仕組みも広く浸透しています。実際に、そのような場に身を置くことで頑張れるという方は少なくありません。私自身も、そうした指導や環境の有効性を否定するものではありません。人は環境に影響を受ける存在であり、適切な働きかけによって行動が変わることは事実です。しかし一方で、教育の本質という観点から見たときに、そこに依存しすぎることには慎重であるべきだと考えています。よく見られるのは、「もっと頑張ろう」「あの子はこれくらいやっている」といった声かけによって、外側から意欲を引き出そうとする指導です。この方法は短期的には効果が出やすく、一定の成果を上げることもあります。しかし、その原動力が外部にある限り、その環境から離れた瞬間に行動が止まってしまうリスクを常に抱えています。つまり、「言い続けてくれる誰かが必要な状態」から抜け出せないのです。

私たちが目指しているのは、そうした状態ではありません。教育の目的は、子どもを囲い込み続けることではなく、自ら考え、判断し、行動できる「自立した人間」を育てることにあります。そのためには、「頑張らせる」こと以上に、「なぜそれが大切なのか」を理解させることが重要だと考えています。そこで私たちは、「これができることにはどのような意味があるのか」「なぜ今取り組む必要があるのか」といった本質的な価値を丁寧に伝える指導を大切にしています。保護者様と子ども自身がその重要性を理解したとき、行動は外からの強制ではなく、内側から自然と生まれるものに変わっていきます。保護者様にも一緒に学んでいただくのはお子さまの理解を促す助けになると考えるからです。

このようにして生まれた行動は、特定の環境に依存するものではありません。たとえ指導者がそばにいなくても、自分で判断し、継続していく力へとつながっていきます。これは一見遠回りに見えるかもしれませんが、長期的に見れば周囲に依存しない主体的な人生を送ることに繋がるのではないかと思います。

もちろん、すべての子どもが最初から主体的に動けるわけではありません。だからこそ、私たち大人は一時的に支えとなりながらも、最終的にはその支えを必要としなくなる状態へと導いていく必要があります。環境や指導はあくまで手段であり、目的はあくまで「自立」です。目の前の成果だけにとらわれるのではなく、その先にある長い人生を見据えたとき、どのような力を育てるべきか。私たちはこれからも、その問いに向き合いながら、子どもたちの本質的な成長を支える教育を実践していきたいと考えています。