2026年02月19日

「教える」と子どもは「考えなく」なる?ピグマリオンが提唱する「教えない教育」とは

お子様が問題につまずいた時、良かれと思ってこうしていませんか?

「ほら、ここはこうなるでしょ? だから答えは〇〇よ」

「何度も言っているのに、なんでわからないの?」

親御さんの「教えたい」「理解させたい」という熱意。それは素晴らしい愛情です。

しかし、ピグマリオンメソッドの視点から言えば、その「親の親切な解説」こそが、子どもの思考力を停止させている最大の原因かもしれません。

今回は、ピグマリオン教育の核心であり、親御さんにとって最も実践が難しい「教えない教育」についてお話しします。

## 「わかったつもり」の落とし穴

親が論理的に言葉で説明し、子供が「うん、わかった!」と言う。

この時、多くの子供は「内容を理解した」のではなく、「親の説明という『情報の通り道』を覚えた」だけの場合がほとんどです。

これは「思考」ではなく「記憶」です。

誰かに教えてもらって得た正解には、「自分で悩み、工夫し、発見する」という知的な感動がありません。感動がない知識は定着せず、少し問題が変わっただけで「習っていないからできない」と言い出すようになります。

## 答えを教えることは、成長のチャンスを奪うこと

ピグマリオンでは、「子どもが自ら法則を発見する」プロセスを何よりも重視します。

例えば、積み木の問題ができない時。

「ここに置けばいいのよ」と答えを教えるのは簡単です。しかし、それでは子どもは「親の指示待ち」になります。

親がすべきなのは、答えを教えることではなく、子どもが答えを見つけられるような「環境(刺激)」を用意することです。

「この積み木をこっちから見たらどう見えるかな?」

「実際に並べてみようか」

と、ヒントや具体物を渡して、あとは子どもが「あ!そうか!」と叫ぶまで、じっと待つのです。

## 親に求められるのは「忍耐力」

正直に申し上げますと、これは「教える」よりも遥かに難しいことです。

目の前で子どもが間違えたり、悩み続けたりしているのを見ると、つい口を出したくなるのが親心だからです。

しかし、そこをグッとこらえてください。

子どもが沈黙して考えている時間は、脳のシナプスが猛烈な勢いで繋がり、知能が育っている「ゴールデンタイム」です。その時間を、親の言葉で遮ってはいけません。

## まとめ:ティーチャーではなく、パートナーに

今日から、お子様の隣に座る時は「先生(ティーチャー)」になるのをやめてみましょう。

代わりに、一緒に不思議がり、一緒に悩み、発見を面白がる「共に学ぶ仲間」になってください。

「どうしてこうなるんだろうね?」

「面白いね、やってみようか」

親が教えるのをやめた瞬間、子どもは自分の頭で考え始めます。

「自分の力で解けた!」という強烈な成功体験こそが、一生消えない本当の知能を作るのです。


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